イベント報告
  商品委員会

       世界の漁業事情と水産品への添加物   2008.1.22(火)

 商品委員会では、世界の漁業事情と水産品への添加物使用について勉強会を開催しました。
 講師は千倉水産加工販売(株)品質管理室室長の阿久津孝徳さんです。私たちが何気なく口にする水産品の現状について興味深いお話を伺うことができました。

 日本の漁業
 1965年に73%あった食糧自給率は今や40%を切りました。中でも、穀物(米を除く)とともに大きく自給率を落としたのが魚介類です。
 かつては世界一の漁獲高を誇った日本ですが、漁獲量の減少に伴い、
現在は、驚いたことに120ヶ国から魚介類を輸入しています。日本で比較的安定して獲れるのはサバ、イワシ、カツオ、イカ、マグロ類。その他の魚介類は輸入に頼っているのです。

 漁に出ても獲れない、獲れる種類も減っている、というのが現場の声です。原因はよくわかっていませんが、気候変動が関係しているのでは、と言われています。また、漁獲量減少の原因として挙げられるのが漁業就業者の減少・高齢化です。現在ではピーク時の百万人が二十万人にまで減ってしまい、その半数が六十歳以上となっているのです。

 世界情勢の中で
 世界全体で見ると漁獲高は右肩上がりです。発展途上国が獲り、先進国が買い取る、という構図です。現在の漁獲高世界一は中国。ペルー、日本がこれに続きます。増え続けている世界人口に伴い、魚の奪い合いが始まっています。すでに加工用の原材料の競り値が高く、買い付けられない日本企業も出てきたほどです。

 水産品の食品添加物
 組合員のみなさんは普段から食品添加物には気をつけていると思いますが、お刺身や干物などの水産品も、実は様々な添加物が使用されている可能性があるのです(下表参照)。

 分類又は食品名  添加物名  表示名  主な弊害内容
 刺身まぐろ  ビタミンC、E、ph調整剤  植物油脂
 酸化防止剤
 刺身いかそうめん  グルタミン酸ソーダ  還元水飴
 調味料アミノ酸
 切身  ビタミンC  酸化防止剤
 塩干物  ビタミンC
 BHA
 酸化防止剤
 酸化防止剤

 発ガン性
 漬け魚  ○色△号  合成着色料  遺伝子損傷
 練り物  リン酸塩
 ソルビン酸
 結着剤
 保存料
 
 発ガン性
 えび
 むきえび
 亜硝酸塩
 ph調整剤
 
 保水剤
 染色体損傷

 たらこ  赤色102号  合成着色料  遺伝子損傷
 いくら  亜硝酸塩  発色剤  染色体損傷
 数の子  亜硝酸塩
 過酸化水素水
 発色剤
 漂白剤
 染色体損傷
 発ガン性


 添加物を避けるには
 添加物には乾燥防止、酸化防止、発色・着色、粘り気を出す、など、様々な目的があります。これらの添加物の目的は、見栄えよく切り身を並べるため、と言い換えることができます。ですから、添加物を避けるにはできるだけ丸のままの魚を調理すればいいのです。水揚げされてすぐ凍結した生協の冷凍魚などの上手な利用方法を知ることで、添加物の入りこまない、健康な食卓に近づけることができます。